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厳重拘禁囚 鮎川壬姫11 4等級囚としての朝編

11

静寂を切り裂くけたたましいベルが鳴り響く。
わたしはゆっくりと身体を起こす。
今日から正式な監房へと移され、4等級囚としての受刑生活がめでたくスタートする。
そんな記念すべき日を告げる音だ。
不思議と筋肉の痛みは感じない。
手錠と足枷のままでの就寝にも、ずいぶん慣れてきたと思い苦笑する。

今朝の目覚めは悪いものではなかった。
そう。
墜ちるところまで墜ちたら、あとは這い上がるだけ。
これよりも下がないと考えるだけでも、いくらか気が楽だ。
わたしは号令の前に第1姿勢をとった。

この新入検査房とも、今日でお別れとなる。
本当に酷く狭いただの鉄檻。
ゴム臭いベッド。
蓋のないトイレ。
だけど、この後に移されるという独房がこれよりも快適という保証など、どこにもない。
確かわたしが入るのは、最上階の独房と伝えられたっけ。
12階建ての監房棟、その特別ルームへのご招待ということだ。
最上階。ひょっとしたら素敵な眺望も期待できるかも。
…なんて期待はしないでおこう。

今朝の点検も早瀬さんと葛城さんだった。
ばっちりと股を広げ、拘帯を露わにする。

第1姿勢でのチェックを終え、朝食の配給を受ける。
今日は「バランス」とだけ書いてあった。
どんなバランスなのかよくわからないが、エビには遠く及ばない不味さだった。
続けて短時間での排泄に挑戦。
そして全裸のまま第2姿勢への移行。
この流れはもう完璧だ。
わたしはB号のラインに手足を揃えて、待つ。

重い鉄扉が開き、ブーツの足音が止まった。
「今日もエライね、姿勢がいい」
早瀬さんの声。
…よかった。
褒められた。嬉しい。
そして深く息を吸い込んだ。

「おはようございます。肛膣検査願いますッ…!」
許可されている、数少ない検査願いの言葉を口にする。
これにももう慣れてきた。

「始めます」
今度は葛城さん。昨日と同じやりとりだ。



…クチュ

…クチュ


「はぁぅ…ッ…くッ…!」
や…、やっぱり葛城さんの検査は長い。
どうしても声が漏れてしまう。

「異常なし。これより、移房となります」

…ついにきた。
わたしは全裸の第2姿勢のまま、この先の命令を待つ。
早瀬さんが、壁からわたし専用の黒縄を手に取り、近づく。
「ミキさん、ごめんね、緊縛しますから。手を後ろに」
別に謝る必要などないんだけれど…、
幾分か気を遣ってくれているのだろう。

わたしは「はい」とだけ返事をして命令に従った。
早瀬さんは手際よく縄がけを行っていく。
もちろん、そこには一切の手心は加えられない。
肩、
胸、
腰…
次第に全身を強烈な拘束感が包み込んでいった。
初日と同様に、最後には股縄も通される。

「痛くない?」
全体の縄のかかり具合を早瀬さんが確認する。
「はい」
早瀬さんの緊縛は本当に上手い、と思う。
耐えられない痛みこそないが、かといって緩さも感じない。
後ろ手は完全に動かすことができないし、乳房は形よく見事に絞り出されている。
そして、まるで吸い付くかのように、わたしの性器と陰核を正確に挟み込んだ股縄。

上手く説明できないけれど、不思議にも正装で身を固めたような凛とした気分にもなる。
ここまで綺麗に縛ってもらえると、逆に清々しい。
わたしは軽く頭を振り、スッと胸を張った。
ギュッ、と小さな縄鳴りがする。
股縄がさらに食い込むが、息を止めて刺激に耐えた。
この姿こそ、これから行く先へ向かうための「正装」に相応しい。

移房は4等級囚が先と伝えられた。
対象となる少女囚が檻の外に出される。
どうやらわたしと、隣の檻のもう一人だけ。あのA02番だった。
4人全員が4等級処遇、とはならなかったようだ。
少女囚、A02が葛城さんに引き立てられてきた。
わたしと同じように、黒縄が彼女の全身に這わされている。
こうして他の囚人の緊縛姿を見るのは初めて。
…これは確かに恥辱的かもしれない。
見るからに痛々しく、惨めな姿であることは間違いない。
しかも、縄がけの際に緊張の糸が切れたのだろうか、太ももには微かに失禁の跡も見える。

わたしは一度経験しているけれど、彼女にとっては初めての緊縛。
よほどの衝撃だったのだろう。
わたしの姿を確認したA02番が、その顔を逸らした。
「いや…み、見ないで…ッ」
彼女は、そう呟き、ただ泣いていた。
…あぁ、発声許可もないのに。
だけど、葛城さんのお咎めはなさそうだった。
お情け、だろうな。

A02の華奢な身体が小さく震えている。
見ないでといわれても、見えるものは仕方ない。
大体わたしだって同じ姿だ。その言葉をそっくりお返ししたい。

…まぁ、これが普通の反応なのかも。
緊縛に慣れ、恥じらいを感じなくなるというのも考え物だ。
とりあえずその願い通り、わたしも目線を外してやった。

「移房開始ーッ!」
葛城さんの号令。
回廊の中に警報音が鳴り響く。
わたしの縄尻を持つのが早瀬さん、A02番は葛城さんの担当だ。
シャワー室前を通り抜け、今まで通ったことのない回廊を進む。

電子ロック式の鉄格子扉を2つほど通ると、場の空気が一変した。
鉄格子が嵌った小さな監視孔のみが設けられた、分厚い鉄扉が回廊両側に並ぶ。
その数は左右とも4つずつ。不気味なほど静まりかえっている。
在監状況を示す表示は全て点灯していた。
つまり今このフロアで拘禁されている少女囚も8人ということだ。


満室状態。
だけど人の気配は恐ろしいほど感じない。
喘ぎ声はおろか、戒具の鎖の音すらも聞こえない。
だがよく見ると、在監表示の下には別の文字が点滅していた。
<A懲罰>
<B懲罰>
…粛々と懲罰が執行されていることが理解できる。
とはいえ、わたしたちの入る4等級囚収容階はここではない。
その先にある、無機質な金属扉のエレベーター前で、わたしたちは止められた。

「一人ずつ」
まずわたしが早瀬さんに促されて乗り込む。
エレベーターの中すらも、刑務官と囚人の場所が分離されている。
もちろんわたしは、鉄格子奥の檻に入れられ、すかさず施錠された。
場所指定の足形がある。そのまま壁に向かって立っていろという形だ。
準備が整い、そして扉が閉まる。

12階。
檻付の特別仕様エレベーターはゆっくりと上がり始める。
「ミキさん、発声許可。いよいよだけど、覚悟はできてる?」
「…はい。ここまでくれば、もう」

「そう…。昨日も言ったけれど、確かにあなたには同情できる部分も多いし、
できれば少しでも軽い処遇にしてあげたいとは思っていた。だけど現実はちがう」
「はい…」
「決定は絶対。これからのあなたの扱いは、級相応にかなり厳しくさせてもらう」
「…はい…」

わたしと早瀬さんの、鉄格子を隔てての会話。
残念ながら私は振り向くことを許されていないので、その表情は読み取れない。
「だけれど、負けないで。受刑態度によっては上級移行や仮釈放が早くなるから」

負けないで…、か。
もちろん負けてたまるか。
この短い言葉のやりとりは、早瀬さんなりの精一杯の励ましなんだろう。
わたしは少なくともその厳しさの中で光る、彼女の優しさに気づくことができたと思う。
「あ、ありがとうございます。…わたしなんかに…」
相変わらず言葉を上手く紡げない。
「いいから。何かを期待されても困る。…さ、着くよ」

そしてエレベーターは、目的の最上階へと到達した。
檻の施錠が解かれ、私はそのフロアに一歩を踏み出した。

目の前に広がるのは、無彩色の空間。
それが、これからわたしが住む世界。
緊縛されたままのわたしの身体が、少しだけ震えた。

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