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午後囚人服7 鮎川壬姫3 護送車内編



護送車両はゆっくりと動き出した。
刑務所の門をくぐり抜け、夜の帳の降りきった郊外の道路を走る。
新監獄の刑務官であるという葛城さんに命じられたとおり、
わたしは鎖につながれ、保護ブーツに包まれた両脚を指定された場所に置き、
唯一見ることを許された一点の目印を見つめ続ける。
常にカメラと膣プラグ内の発信器で監視され続けられているため、
一瞬の気の緩みすら許されない状況だ。
それでも、時折車両の挙動で姿勢が乱れることは避けられない。
安定の良くない保護ブーツが白線をはみ出すたびに、
膣プラグからの強烈な振動という罰が与えられる。
勿論空調などの備えられていない檻の中は、かなり蒸し暑く不快な気温となっていた。
全身を密閉する構造の緊身衣が、肌にピタリと張りついている。
特に、ブーツを履かされている両脚は相当にきつい。
この状態で動かすことが許されないというのは、耐え難い責め苦のようなものだ。
皮肉にも鎖につながれた露わな乳房だけが、唯一外気と触れることができる部分だった。

目を閉じることも禁じられている。
惰眠を貪ることすら、今のわたしには許されない。

そうして数時間が経過した。
車両が速度を上げ下げしながら複雑な動きをし、そして止まる。
エンジン音の停止。
そして静寂。

「鮎川さん。しばらく休憩を許可します。楽な姿勢をとりなさい」
檻の外から、葛城さんの声が聞こえてきた。
休憩といっても狭隘な鉄檻の中。目を閉じ、足を横にずらすことぐらいしかできない。
だけど、それでもありがたかった。

ここはどこだろう。
長時間の移動だったとはいえ、もう移送先についたとは思えない。
そう考えているうちに、車両の後部が開かれた。


革の軋む音。鎖のすれる音。聞き慣れた音だが、それが遠くから聞こえてくる。
あぁ、そうか。
「回収」だ。
これからわたしと同じように、不安と絶望に打ちひしがれながらこの護送車へ連れ込まれる少女囚たちがいるのだ。

別の刑務官が、わたしの入れられている隣の檻と、向かいの檻の鉄格子を開ける。
どうやらここでの哀れな少女囚は2名。

がっくりとうなだれ、わたしと同じように緊身衣と管理プラグを施された姿の少女囚が乗り込んできた。
鉄格子の隙間から、乳首に取り付けられた鎖も確認できる。
保護ブーツを履かされ、両手足には鉄の枷。このスタイルは共通のようだ。

一人目の少女囚はわたしの隣にある檻の中、もう一人が向かい側の檻の中に収容された。自然と彼女たちの露わな胸元に目がいく。
勝ったかな、なんて馬鹿なことを考えていた。
それもそのはず、二人はわたし以上に華奢な体つきだった。肌も白い。
すでに防声具を嵌め込まれていたので、半分ほどしか顔が確認できなかったけれど、
おおよそ罪人とは思えない容貌だ。
…まぁわたしだってそうなんだけど。

引き渡しが終わったようで、後部の扉が閉じられた。
わたしの時と同じように、葛城さんから二人へ説明がなされている。

「許可無くこの位置から足を動かさないようにしてください。
違反の場合は膣管理プラグが作動します」
一字一句違いのない、同じ説明。
数時間前の記憶が、鮮烈に脳裏をよぎる。

…ぅ、

わたしは軽く頭を振り、記憶を払拭しようとした。
だけどその瞬間。

「「うぅぅぅっぅぅぅぅうぅッ!!!」」
すさまじい、としか表現しようのない喘ぎ声と呻き声が響き渡る。
身を捩り、鉄檻の中でもだえ苦しむ二人の少女囚。
防声具で封じられた口元から、断続的に漏れ零れる許しを請う声。

膣プラグのテスト…か。
今にして思えば、これも懲罰の一つだったのかもしれない。
数時間前の自分の姿もこうだったに違いない。
少女囚達のこれほど哀れで情けない姿を見せつけられて、
わたしの二つの孔が、少しだけ疼いた。


数刻の後に車両が動き出し、わたしたちは再び管理状態に置かれた。
新たに加わった子たちは、あまり器用ではないのか、
車体が揺れるたびにブーツや視線の位置がずれて「お仕置き」に見舞われている。
人数が増えて一層蒸し暑さを増した檻の中。
わたしも気を緩めると意識が遠のきそうになり、
そのたびに、短く鋭い刺激により現実に引き戻されることを繰り返していた。
護送という名の責め苦。
厳重拘禁囚としての生活は、そのスタートから過酷なものだった。


空が完全に明るくなった頃、護送車は空港へと到着した。
エンジン音が停止し、車内が静寂に包まれる。
「管理プラグ動作停止。休憩を許可します」
葛城さんの声。
ようやくわたしたちに一時の安らぎが許される。
「うぅッ…。」
隣の少女が嗚咽し、崩れるように鉄檻にもたれかかる。
それにつられるように、向かい側からもすすり泣く声が漏れ聞こえてきた。
ここまでの行程の間に、彼女たちには相当な回数の懲罰が下されていたようだった。
わたしも彼女らほどではないものの、数回は苛烈な管理プラグの鳴動に苛まれている。
正常な精神を保てるギリギリの状態。
こんな護送方法を考案したヤツに、同じ苦しみを味わわせてやりたい。

「これからあなた達は航空機に搭乗することになります。
現在時刻は午前7時。フライトは11時なので、やや時間があります」
今度は何?
よけいな説明はいらないから、早く自分の処遇がどうなるかを教えて欲しい。
「空港内警察施設で、1名ずつ検身を行います。同時に排泄を許可。囚人食も与えます」
そういえばもう何時間も何も口にしていない。
その言葉を聞き急に空腹感を覚える。
こんな状態でも、か。
だけど「囚人食」だなんて…これほど味への期待でがきなさそうなメニューも
そうそうないだろう。

「識別番号順に移送を行います」
葛城さんが私たちの胸鎖にぶら下げられた札を確認していく。

「A01番。鮎川壬姫さん、立ちなさい」
わたしが最初のようだった。
長時間座り続けていたステンレスの座面には、染み出した汗と粘液が広がっていた。


腰に捕縄を回された後、久しぶりに開かれた檻の鉄格子から外へ、ゆっくりと歩み出た。
「施設内の仮監置所までは戒護区域を離れることになるので、これを着てもらいます」
このような緊身衣姿は、あまりに目立ちすぎるのだろう。
頭からすっぽりと覆い被されるような作りの、灰色のローブを着せられる。
「規則により防声具は外せませんので、少し顔を伏せておくとよいでしょう」
…どうせなら中途半端に顔を覆うこんな器具よりも、
全体をマスクで覆われていた方がいくらか気楽なのだけれど。

歩きにくい保護ブーツと足枷のおかげで、かなりゆっくりした速度だった。
左に葛城さん、右をもう一人の女性刑務官に付き添われるような形で歩く。
まだ早朝とはいえ、空港内の通路には人の気配もそれなりに多い。

わたしは身体をローブで覆われているとはいえ、どう見ても異様な装い。
しかも左右に至っては、物々しい制服姿の刑務官が固め、腰縄までうたれている。
囚人の護送であることは明白だった。
次々と注がれる奇異の視線が突き刺さるのを感じる。


仲むつまじい家族連れ、賑やかな団体。
わたし以外は、平和な空港そのままの風景だ。
きっとあの人たちは、これから始まる楽しい旅行を心待ちにしているのだろう。
修学旅行と思わしき女子高生の集団も目に入る。
自分とさほど年齢の違わない少女たち。
短いスカートの可愛らしい制服姿。
たくさんのマスコットがつけられた、色とりどりの鞄。
飾り付けられた携帯電話。
そして無邪気に笑い合う声。

「……ッ」
わたしはいたたまれなくなり、首をすくめながら、できる限り歩みを早めた。


どれもこれも、今のわたしには許されないもの。

自由を謳歌し、何の疑いもなく幸福な時を生きる彼女たち。
あらゆる自由が剥奪され、鎖に繋がれているわたし。

彼女たちとのあまりの「身分」の差を実感せざるを得ない残酷な瞬間だ。

いつか、わたしにも、鎖に繋がれることなく歩ける日が来るのだろうか。
囚人服を脱ぐことのできる日が来るのだろうか。

「…辛いでしょう。でも今は耐えることです。
赦される日までしっかりと罪を償わなければなりません」
わたしの気持ちを見透かしたような葛城さんの短い言葉。

…言われなくてもわかっている。そんなことくらい…。

頬を伝う涙に気づいたのか、手袋を外し、そっと拭い取ってくれた。
本当にこの人は、涙を拭うタイミングが巧い。
業務を淡々とこなす様子からは、ちょっと冷たく感じることもあるけれど、
やっぱり内面は優しい人なのだろう。
氷のように冷え切ったわたしの心は、少しだけ暖められたような気もする。

仮監置所は、空港内警察の地下に設けられていた。
横一列に並ぶ檻。護送車の中と大差ない光景だ。
ローブが剥ぎ取られ、わたしは一番隅の檻の中へ入られることになった。
檻の中には粗末な長ベンチが一つ。そして特殊な形状の便器だけ。
管理プラグが取り外され、排泄が許可された。
…許可がなければできないというのは、本当に悔しい。
葛城さん達は檻のロックを確認すると早足で戻っていく。
逃走防止のため、一人ずつ確実に護送することにでもなっているのだろう。
その後も監視役の戒護官が、じっとこちらを凝視していたけれど、
わたしはかまわず便器を跨いだ。

数十分後。
「収容完了!」
いちいち大げさな確認の声が響き渡る。
わたしを含めた護送中の少女囚がすべて檻の中に収容されたようだ。
同じバスの2名と、別ルートからか、もう1名。
検身は、全員が揃ってからと伝えられていたため、かなりの時間を待たされたことになる。
プラグは外されていたので、幾分かは楽だったけれど。


それにしても、与えられた「囚人食」には本当に参った。
味も何もないただの流動食。
「生命維持に必要な栄養素は、きちんと計算され基準を満たしています」
だって。
要するに必要最低限のものしか与えられないということ。
つまり食の「喜び」という最も基本的な幸福感も、
厳重拘禁囚には与えさせないという徹底ぶり。
あまりの不味さに吐き出す子も。
わたしは、それでもひたすら銀色の見時のパックに詰められた囚人食を
チューブから吸いだし、飲み込み続けた。
ある意味、期待を裏切らない味…と解釈しておこう。


「中間検身、開始! A01番より順に行います」
ここでもわたしは1番はじめ。
命じられる前に立ち上がり、前傾姿勢をとる。
何をされるのかはもうわかっているから。

「それほど汚れてはいませんね」
葛城さんがわたしのオシリを清拭しながらそう告げた。
良いことなのだろうか。
どう反応して良いかわからないな…。
とりあえず無難にお礼の言葉を言う。

「管理プラグのデータでは、体温、脈拍、いずれも正常域の範囲内です。
健康状態に問題はないでしょう。緊身衣、戒具にも異常はありません」

つまり、さらにこれからの護送に十分耐えられるという確認。
人生初の飛行機体験は、最悪のフライトになりそうだ。

「では再び管理プラグを挿入します」
手際よく潤滑剤が塗られる。
肛門と膣を広げられて、めでたく挿入完了。
悔しいけれど、初回よりも簡単に潜り込んでいく。
「ぅ…ふぁ…ッ」
またこの「責め具」に貫かれ、自分でもびっくりするぐらい情けない声で喘いだ。
検診前に外されていた識別票が再び装着されて、防声具も装着。
これで完了のようだった。

仮監置所での拘置はさほど長いものはなかった。
すぐに護送機の準備が整ったとの連絡が入ったためだ。

同じ黒革の緊身衣に身を包まれ、露わにされた乳首に鎖を施された姿のわたしたちが
一斉に檻の外に出される。
捕縄で一列に繋がれ、さらに首枷同士も鎖で繋ぎ止められた。
「移送開始!」
わたしを先頭に、うなだれながら歩かされる哀れな少女囚の列。
鞭を手にした4名もの刑務官が取り囲む中、
わたしたちは特別に用意された護送用の小型機の中にへと連行された。

まるでこれから売られていく、奴隷の気分。
いや…、この姿はまさに奴隷そのもの。
この先でわたしを待つのは、本当に刑務所なのだろうか。

何の装飾も装備もない座席。
挿入されたままのプラグに気を配りながらの着座。
再び高まった緊張と不安で「責め具」を銜えこんだままの孔が、
ジュンと疼き続ける。

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