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厳重拘禁囚 鮎川壬姫27 4等級棟安息日 入浴後 観月直々拭きあげ編

27

尽き果てたわたしを抱きしめた早瀬さん。
今のわたしは、その全身を委ねなければ立っていられない。
顔が向かい合う。
一瞬。
早瀬さんの唇が、わたしに重なった。
柔らかな感触。
そして、そっと入り込んでくる熱い舌の動き。

これって、頑張って耐えたわたしへのご褒美なのかな…。
とっても不思議な感じ。
実は、こういうのって、わたし初めてだから。
”下の方”は、何度もキカイや早瀬さん自身の手で経験済みだけれど…。
順番が違うよね。
でも、本当に、嬉しい。

「もう時間が過ぎているから、もうちょっとだけね」
早瀬さんは、そう言いながらもう一度わたしをグッと引き寄せた。
そしてまた口の中が熱くなる。
あは、くすぐったい。
それに、なんだか少し甘い。
…。
…。

ん…。
どうすればいいのかな。
わたしもちょっとだけ、舌を転がすようにして早瀬さんに応える。
や…ン…。
早瀬さんの右手指が、わたしの乳首を弄ぶように動く。
あふ…。
さっき、……したばかりなのに…。
これもまた、とっても気持ちいい…。
…。
…。

「…時間ね。さ、戻りましょう」
早瀬さんがわたしの頭をゴシゴシと撫でた。
ほんの一瞬の出来事だったと思う。
限られた時間しか許されていない厳重拘禁囚という立場。
いまはそれが恨めしい。
…自分でもびっくりだけれど、本当にそう思ってしまった。

初めての相手が早瀬さんでよかったと思う。
もちろん昔は、いつか素敵なヒトに…なんて甘い幻想を抱いていたこともあったけれど…。
うぅ…。
でもよく考えると、これっていわゆる禁断の世界…。
どんどん、とんでもない世界に足を踏み入れているような気がします…。
いや、この場所自体とんでもないところなんだけれど…。

わたしはリサの待つ檻の前まで連れられてきた。
コトの一部始終を目撃していたリサ。
案の定、その表情はうっとりとしている。
おいおい。
わたしは例のごとくこの後のトンデモ発言に備えて身構えた。
「はぅ…。あたしよりも、長いよぅ…」

…そこですか。

…そこですか。
リサはそう言いながら、もじもじと身体を捩っている。
完全にその目は、数本の直線で描けるほどの細めようだ。
「きちんと計っています。同じですよ」
冷静に応える早瀬さん。
本当にそうだったのか、わかるはずもないけれど…。
体感的にはリサの言うとおり、わたしの方が長かったような気もする。
最後、唇へのご褒美の分くらい…。

わたしとリサが再び繋がる。
といってもこれは物理的に、つまり縄で連縛されたということ。
このまま鉄格子の扉の向こうにある、更衣所へと歩くように命じられた。
ぴしゃ…。
ぴしゃ…。
全員が裸足。
濡れたタイルの床をゆっくりと進む。

早瀬さんが、壁の操作パネルを複雑に押した。
ピピッと短い電子音とともに、扉のロックが解除される。
キィ…と僅かな軋み音とともに、扉が手前に開く。
半分ほどのところで、早瀬さんがおもむろにわたしたちに告げた。

「さぁ、観月さんがお待ちかねですよ」

…聞いてません。
さっき確か、この場は早瀬さんに任せたとかなんとか言っていたじゃないですか。
このまま身体を拭かれて独房に戻されるだけだと思っていたのに、更なるイベントが
待ち受けているなんて…。
これは一体誰のルートなんでしょう。
きっとリサがあっちこっちでフラグを立てたから、こんなになっちゃったんだ。
責任を持って全部回収しなさいと言ってやりたい。

「はぅぅ~、お姉ちゃん、どど、どうしよう…。ココロの準備が…」
カオスの張本人であるリサは、すっかり動揺している。
もちろんわたしも。
「何も心配いりませんよ。それにさっき一度顔を合わせているじゃないですか」
確かにそうだけれど…。
だけど、さっきの観月さんとのやりとりがあっただけに、余計に緊張する。
そうこうしているうちに、わたしたちは更衣所へと押し出された。

「4等級囚、入浴完了しました!」
早瀬さんがピッと敬礼をしながら観月さんに報告をする。
既に着替えを終えて立っていた観月さんは、鞭の柄を手で打ち鳴らしつつ無言で頷いた。
「それではA01、A02の両囚を引き渡します」
「了解」
ちょ…。
引き渡しって…。
早瀬さんは「じゃッ」とかいいながら更に奥の部屋へと消えていった。

ぽつりと残されたわたし。リサ。
そして観月さん。
気まずい。
おまけに無言。
これは何の懲罰なのだろう。
あれこれと考えを巡らせていると、観月さんは手にしていた鞭をスッと腰に戻した。
「久しぶりの入浴はどうだった、鮎川、巽」

…。
今、何て?
「どうだった、と聞いている。質問には答えろ。貴様等囚人の義務だ」
「は、はぅ…、い、いえ…はい、気持ち、よかった…です」
噛みまくりながらも必死にリサが答える。
以前では考えられなかったこの成長ぶり。
「わたしも…同じです…。ここに来て初めてでしたから」
初めて名前で呼ばれるという妙な違和感を覚えながら、わたしも言葉を選んで答える。

「そうか。…さぁ身体を拭いてやる。巽から来い」
観月さんはそう言うと棚から大きなタオルを手にとってリサを招いた。
「は、はひぃ」
リサの目がぐるぐると渦巻いていた。
おそるおそる近づくリサ。
その身体に、ふわっとタオルが被される。

これにまで”囚人用”とプリントされているのはやりすぎのような気もしないではないが、
今はそれどころではない。
観月さんはリサの身体に残る水分を拭き上げていった。
その手つきはぎこちないものの、思いの外丁寧。
リサは安心したのか、すっかり通常モードに戻って、はぅ~とか言っている。
順応スキルがどんどん上がっているようだ。

「何時でも縛られたまま、というのは実に不自由なものだな」
「はぅ…、いえ、はい…、でも、あたしたちは…」
さすがにリサはそれ以上言葉が思い浮かばなかったのか、黙り込んでしまった。
それでも観月さんはゆっくりと作業を続ける。
がしがし。
足。背中。胸。そして顔。
妙な順番だけれど、リサの身体が次第に乾いてゆく。


「何時でも縛られたまま、というのは実に不自由なものだな。」
縛られ研修による経験の痕跡発見。
普通なら、
「何時でも縛られたまま、というのはどうなんだ。」
と問いかけになるはず。
でも観月さんを縛るなんてのはいったいどこの誰だ。
支援~。

がしがし。
がしがし。
…。
「はぅ!」
リサが顔を仰け反らせる。
あ…、今のはちょっと入っちゃったかも。
「あ、済まない。許せ」
…。こんな観月さんも初めてだ。


「次、鮎川」
「はい…」
わたしの番だ。

新しい囚人用タオルを手にした観月さんのもとに歩み寄る。
「貴様は初めてだと言ったな」
「はい」
緊張で身体が震える。
その上から、そっと乾いたタオルが被せられた。

がしがし。
がしがし。
…。

うん、確かにぎこちないけれど、なんだかとっても普通。
本当は身体の上の方から拭いて欲しいところだけれど、それは些細なこと。
こうして意外な人から意外な行為を受けるのは、なんだか余計にくすぐったい。

濡れた顔がすっかりと乾き、そっとタオルが離れる。
幸いにもわたしの鼻には指が入ってこなかった。
リサはまだちょっと痛がっているみたい。

そしておもむろに観月さんが問いかけてきた。
「その…、早瀬は、…上手いのか?」
「ふぇ?」

あわわわわわわわ。
なんだよ、”ふぇ”って!!!
不意打ちにも程があります。観月さん。
「お姉ちゃん、だ、だめだよぉ、ちゃんと答えないと!」
横でリサが早速涙目になりつつ、的確に突っ込む。
あなたにそのセリフを言われるとは思わなかった。
うぅ、屈辱的です。

「べ、別に深い意味はないぞ。その、いろいろな面において、だ」
そして初めて見る観月さんの動揺。
もちろんわたしもすごく動揺。
「は、はい…、とても良くしてもらっています…。こんなわたしに…」
これは偽らざるわたしの正直な気持ち。
4等級囚というこの処遇では、実際かなりの手間がかかっていると思う。
いっぱい気持ちよくしてもらっています。
とはさすがに答えられないけれど。

「そうか…。貴様等もよい刑務官に恵まれたものだな…」
その観点でいうと、確かに早瀬さんや葛城さんは”良い”人なのかもしれない。
ただ、最近の、特に早瀬さんの暴走は少しアヤシイ感じもする。
まぁそれも言わなくていいことだ。
「はい、わたしも、更正に向けて前向きな気持ちになれます…」
「はぅ、…リサ、じゃない、あたしも…です」
無難に言葉を返すわたしたち。
それに対し、黙って一度だけ頷く観月さん。

…。
…。
「明日からの貴様等には、また厳しい懲罰がまっている。それだけは覚悟しておけ」
後ろを振り向いた観月さんが、いつもと同じような口調で言う。
「はい」
「はい」
わたしたちは背筋を伸ばして返事をした。
もちろんそれは知っている。
安息日は、もうすぐ終わりなんだ。

「だが…、今日のような安息日も必要だな。メロンは期待しないでもらいたいが」
観月さんはそう言い残し、わたしたちの方を見ずにその場を立ち去った。
…。
…。
「はぐふっ!」
奥で早瀬さんの呻き声。
またやられたのか。
「早瀬、後でじっくりと”研修”だぞ…!」
制服姿で戻ってきた早瀬さんの背に、大きな声が浴びせられる。

ひぃぃぃぃ。

といった表情を見せる早瀬さん。
観月さんの言う研修。
その内容は知るべくもないけれど、その緊迫した顔から想像することにしよう。
わたしはその様子を見て、ちょっとだけ吹き出してしまった。
同時に早瀬さんの表情がキッと引き締まる。
「つ…、追加懲罰決定のA01番さん。なにか可笑しいことでも?」
あぅ…。
なぜにこのときだけ番号呼称…。

そういえば、規律違反を犯していたわたし。
はぁ…。思い出しちゃった…。
リサは心配したのか、よしよしとか言いながらわたしの足を撫でてくれた。
自分の足で。
さっきのお返しかな。
ありがと。
「お姉ちゃんは”じいみすい”だものね…。かわいそう」
そこ、言わなくていいから。

「…まったく…。観月さんは本気みたいですね…。あぁ大変だ」
大きな独り言を呟きながら、早瀬さんは頬を掻いている。
研修って、そんなに凄いことをするのかな。
まさか早瀬さんまで観月さんに…。
…。
…。
…。
想像が容易にできてしまうが、これ以上そんな素振りを見せると更なる追加懲罰確定。
鋭い早瀬さんに見抜かれないように気をつけないと。

「今回は『囚人と直に言葉を交わすことも時には必要だ』って、観月さんがあなたたちの
 身体の拭きあげをするって…。それで、どうでしたか?」
早瀬さんはわたしたちを交互に見た。
恥ずかしそうに俯くリサ。
確かに鼻の穴に指が入ってしまったというハプニングもあったけれど、
それは観月さんが慣れない作業を、それなりに真剣にやってくれたということでもある。

「はぅ…、びっくりしたけれど、ちょっと嬉しかったです」
意外にもわたしよりも先に、リサが俯いたまま小さく口に出して言う。
今までは懲罰執行者と、その対称というだけの関係。
鞭を打つ側と、打たれる側だけでしかなかった。
でもさっきの会話。
差し入れの果物。
初めて囚人番号ではなく、名前で呼ばれた驚き。
そして、ふわっと被されたタオルの柔らかさを思い出す。

「初めて…、観月さんにも、わたしたちを人として扱ってもらえたような気がします」
率直な感想だ。
でもそれが今の一番正直な気持ち。
わたしはそういう思いを早瀬さんに伝えた。
リサもうんうんと頷いている。
「そうですか…。よかったですね、二人とも。観月さんもすれ違いざまに『今日は
 良い経験ができた。二人にゆっくり休むようにと伝えろ』ですって。はい、伝えました」

あのチョップと同時にそんなやりとりもあったなんて、気づかなかった。
「観月さんは、意外と繊細な人ですからね。自分は憎まれ役だとかなんとか言っていても、
 やっぱりあなた達みたいな可愛い子に嫌われるのは、イヤみたいです」
「はぅ…可愛い…子……ぽっ」
リサはすっかりのぼせている。
よっぽど嬉しかったのだろうか。

そもそも観月さんは、好きとか嫌いとか、そういう感情からは遠く離れた存在だった。
上手く言えないけれど、逆にわたしも一人の人間としての認識はなかった。
畏れの対象。
厳格な執行者。
振り下ろされる鞭と浴びせられる厳しい言葉だけがわたしとの接点だったから。

それだけに、今のやりとりは本当に心休まる時間だったと思う。
明日からの観月さんの鞭には、きっと違う思いを感じ取れるような気がした。
それでも痛いことには変わりないと思うけれど。

…そう。もちろん、明日からの処遇には何の変化もないだろう。
管理プラグの挿入。
懲罰衣や緊身衣での辱め。
集中懲罰室での責め苦、振り下ろされる鞭。
枷と鎖での拘束。
そして緊縛姿での移送。
これらが、わたしたちを待つ現実。
刑務官は懲罰の厳粛な執行が任務だし、わたしたちはそれを受けることが義務。

それは観月さんも言っていたし、自分でもよくわかっている。
今のこれとは、また別の話だって。
だけど、さっきも思ったけれど…直接観月さんと言葉を交わしたことで、
厳しくて辛いだけだった午後の懲罰を、また新たな気持ちで受け入れることができそう。

…わたしって単純なのかな。
でも、やっぱり人の優しさというのは、本当に素敵だ。
観月さんは、その表現こそちょっと下手なのかもしれないけれど…。
確かそういうのって、つんでれ、とかいうんだっけ。
変な言葉。

「それでは戻りますよ」
早瀬さんが再びリサを先頭にして歩行を促す。
ギュッとした縄の引き締め。
自分が緊縛されているという現実に引き戻された。

明日からはまたいつもの日常。
さぁ、気持ちを入れ替えなくちゃ。
今日という日は、きっといつも厳しいひとたちが与えてくれた、ちょっとしたご褒美。
今夜は少しだけ、いつもよりいい夢が見られそう…かな。

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